防災マニュアルの有用性

教育機関向けの防災サービスをご提供しております関係上、学校関係者の方とお会いさせて頂く機会が多いのですが、先日、お会いしたある教育関係の方から以下のようなお言葉を頂きました。

「防災マニュアルについては、まずは用意されていることが大事である。極端の話をすれば、自治体等が公開しているサンプルをダウンロードするのみでもよい。まずは『防災マニュアルが存在する』ということが重要です。」

 

はたして、本当にそうでしょうか?

 

2013年9月17日に東日本大震災で起きた幼稚園園児の死亡事故について判決がでました。

「東日本大震災の発生直後、宮城県石巻市の高台にある私立日和(ひより)幼稚園から海側に出発したバスに乗せられ、津波に遭った園児5人が死亡した事故で、仙台地裁は17日、園側に約1億7700万円の賠償を命じた。判決は遺族の主張をほぼ全面的に認め、園の「失態」を次々と認定した。」

今回の裁判の中で明るみになったことの一つは、「防災マニュアル」が活かされなかったことです。日和幼稚園でも防災マニュアルは用意されていましたが、職員には配布、周知されず、マニュアルの内容は全く機能をしていませんでした。

マニュアルでは「大震災発生時、幼稚園で保護者に園児を引き渡す」としており、きちんと機能していれば園バスにて送迎することもなかったはずです。

 

実は「防災マニュアル」については、ほとんどの教育機関にて整備がされています。

ただ、内容についてはいかがでしょうか?

立地条件や周辺環境、業務内容等の実態に即した防災マニュアルになっていますでしょうか?

更に、防災マニュアルが定めた手順通りに機能するのかを定期的に確認していますでしょうか?

 

防災マニュアルは存在することが目的ではありません。

有事の際に機能することが重要なのです。

日和幼稚園の悲劇を繰り返さないためにも「存在する」から脱却し「機能する」防災マニュアルを準備しましょう。

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